占い師・真木あかりのブログ

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2023年6月18日、ふたご座新月。語り始める──自分が、自分であるために。

2023年6月18日、ふたご座で新月が起こります。新月は「スタート」のタイミング。ふたご座は知恵とコミュニケーションの星座で、この新月のタイミングでは支配星である水星も滞在しています。加えて見ておきたいのが、この時期に賑やかな状態になっているしし座です。しし座は自己表現の星座で、こちらには金星と火星が滞在しています。この新月前後、自分の内面にある思いを語りたい、伝えたいという真摯な思いが強まる人がとても多いように思います。もしかすると16日あたりから、少し特別な思いや願いを語ったり、書いたりした人は多いのではないでしょうか。今までは語り得なかった言葉も、この時期はスムーズに出てくるはずです。

 

思いというのは誰しも胸のなかに抱いていても、言葉にするまでは掴みどころのない、ふわふわしたものでしかありません。言葉にするから「自分は今、こうなのだ」と現状認識ができますし、人に伝えることができます。ただ、私たちは往々にして「言葉に規定される」こともあります。「ラベリング」という言葉があるように──たとえば私が「品性があり、慎ましやかで知性的な振る舞いをする占い師」とラベルを貼られたならば、そういう振る舞いを……そろそろこういうラベルを貼られたいのだが!?!?!?!?!?!?!?!?!? という話はともかく「変な人」というラベルを貼られれば「あなたって変な人だよね」といった言葉を浴び、自然と変な人の振る舞いをしやすくなる、ということです。ウッ目から汗が…

途中から話が若干おかしな方向にいきましたが、「言葉にする」というのは誓いにも、呪いにもなりえます。祝福にも攻撃にも、受容にも拒絶にも。それは口に出た言葉に付加された「役割」であり、誰かに届く以上はアンコントローラブルなものでもあります。ただ、言葉というかたちを取った瞬間、「自分は今、こうなのだ」と認識した瞬間においては、自分らしく生きたいという限りなく前向きな思いの結晶であるはずです。そこにしっかりと目を向けることができれば、ネガティブな「役割」を与えずに済んだりもするのでしょう。「自分は今、こうなのだ」と自分にラベルを貼ることで頑張れることも、勇気を出せることもあるはずです。たとえそれが思い込みだったとしても、前に進み始めれば、運命は動き始めるのです。

 

この新月は、限りなく肯定的で向こう見ずで、でも自分が自分であることを決してあきらめない「始まり」のタイミングです。ひとり語りをするのもいいでしょう。ノートに思いを綴るのでもいいのでしょう。自分のなかから、生まれ出る言葉を大切にしましょう。自分が、自分であるための言葉を紡いでいけると素敵です。

ただ、人生は前を向いて歩けるときばかりではありませんね。どうしても否定的な言葉ばかりが出てしまうこともあるのでしょう。自分のところにだけやまない雨が降っているような失意のズンドコいやどん底にあるときは、「否定的な自分を、否定しなくても大丈夫」と思っていらしてください。しんどい気持ちでいるのに、さらにだめだと思ったら自分がかわいそうです。こんなにもネガティブな気持ちになっているのに、でも頑張って生きている。笑える明日を願ってる。希望が持てないと思う強さと同じくらい、希望を持ちたいと思ってる。そんな自分に気づいて「偉い」とか「よくやってる」と思ってあげるのが、始まりにつながるんじゃないでしょうか。でも、どうか、ご無理なさらず。

 

どなたも、よい新月を過ごされますように。

 

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(近況)

編集者さんに108回くらい八つ裂きにされそうになっておりますが(編集者さんがここをご覧になっていないことを信じての発言)、毎年年2回出ております半期ごとの運勢本、2023年下半期運勢本が今年も…出ます! 6月末ギリギリ、いつものように無料公開分もありますので、ぜひご覧いただけますと幸いです。またお知らせしますね。

 

さてここからは本当の余談。『放浪の家政婦さん』(小池田マヤさん)に「日用の糧」というお話が収録されているのですが、仕事が佳境に入ると食事が取れなくなる小説家が出てきます。ネタバレになるので詳述は控えますが、多忙さではなく心理的要因です。この話を初めて読んだ当時、すでにライターとなっていた私は「なんと繊細な人がいるものよ」と信じがたく思ったものでした。しかしそれから10年以上が経った今、締切が何本も重なった修羅場になると自分で作ったものしか受け付けないように……。もともと3食自分で作っているので基本的には問題ないのですが、「今日はもう限界なのでスーパーのお弁当で」「レトルトで」的なことができないのは若干、不便ではありますね。早く修羅場を抜けて、美味しいものを食べに行きたいなあ。まあいいんですけどね。