「人を許すことができない」と悩んでいる人がいました。
こうした悩みを抱える人が辛いのは、人を許せないと思いながら、そんな自分をも許せないと感じてしまうこと、ではないかと思います。どうしてもっと優しくなれないのだろう、どうして素直になれないんだろう。自己否定の気持ちが強くなればなるほど、相手は何も考えていないように思えて、自分だけが苦しんでいるようにも感じて、苦しくなるのです。
私もかつて、許せないと思った人がいます。どうしてそんなにひどいことをするの。私の人生をなんだと思っているの。時間を返してよ。どす黒い感情でいっぱいなのに、表面では明るく、なんでもないように振る舞ってみたりして、本当にほんとうに苦しかった。終わりのない苦しみに完全に支配されていました。
そんなとき、私の占い記事が掲載された雑誌が届きまして。そこにあった一つの言葉が妙に気になりました。
問題は解決しません。でも、どうでもよくなります
です。今となってはどなたの言葉だったかも、一字一句正確かどうかもわかりません。そして、これを見た瞬間は「でも今は苦しいの!」という拒否感のほうが強かったのです。
でも、時間が経って考えてみると、確かにそうなんですね。心理学でも実証されていることですが、時間が経つと人は大抵、忘れます。B'zの「Don't Leave Me」に「信じられない/こんなに胸が痛いのに/いつか忘れるなんて」という歌詞があるんですが、胸を切り裂くような痛みすら、時間が経てば薄れていきます。
忘却するだけではありません。人は成長します。今のまま同じでいることはありません。許せないと思ったことも、その後さまざまな経験をする中で「あの人なりに頑張っていたんだな」とストンと理解できたり、「自分も大人気なかったな」と気づいたりします。それが「どうでもよくなる」ということです。
問題は解決しない。でも、いつかどうでもよくなる。
そう考えてみると「許せない」という怒りや悲しみも、少しは癒えるのではないでしょうか。考えてみれば、許すのは自分ですが、人間関係は相互のものです。どちらか片一方の断罪で、双方にとってベストな選択ができるとは限りません。それでも関係を続けていかなければならないのなら、せめて自分を責め続けるよりも、「どうでもよくなる」と考えてみてはいかがでしょうか。
そうすることで、前向きな努力をしてみよう、と思える瞬間もあるかもしれません。
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