占い師・真木あかりのブログ

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2023年4月6日、てんびん座満月。自分という支柱を大切に、調和をはかるとき。

2023年4月6日、てんびん座で満月が起こります。新年度がスタートする4月はだいたいてんびん座、たまにさそり座で満月が起こります。なかでも始まってすぐのタイミングで起こる今回のてんびん座満月は、人間関係について多くのことを教えてくれるものとなるでしょう。

満月の解説については、VOGUE様でいつものように記事を書かせていただいています。

www.vogue.co.jp

今回の満月のキーワードは、一対一の人間関係における「調和」と書きました。これは平和的な均衡をはかるてんびん座(そのものズバリすぎるんですが「天秤」ですもんね)で、しかもぽつんとひとつだけ目立った場所にある「シングルトン」という配置です。月のてんびん風味がかなり効いている、と考えていいでしょう。

加えて、同じ日に水星・火星・土星が、エレメントでいう水と土の小三角を形成することも踏まえています。あんまり専門用語を連発するのは好きではないのですが、火星と土星が調和的に働いて統制の取れた情熱となり、それが言葉として伝える力を持つ、という星回りです。これもまた、調和のためのひとつの手段となるのでしょう。仕事上の人間関係において、新たに出会った人との向き合い方において、あるいはパートナーとの関係において、ここまで頑張ってきた「調和」のための努力がくっきりと現れます。満月は満ちると同時に「振り返りと調整」を行うタイミングですから、いい関係を築いた上でのこれからを考える人はとても多いでしょう。

 

とはいえ「調和なんてとんでもない。もはや一触即発状態だ」という方もいらっしゃるでしょうか。仮にそうだったとしても、決して「調和のための努力が足りなかった」ということではないはずなので、その点に関してはご自分を否定なさらないでください。人間関係は相手がいて成り立つもの。自分だけの努力ではどうにもならない部分も多いですし、そもそも自分がベストと思って採用したやり方も、相手にはフィットしないこともあります。宝くじの当たりばかりを買うことはできないように、我々が選ぶアクションにも当たり外れがあります。どんな状況であっても頑張ってきた、その自分をいじめるような発想はしなくても大丈夫です。

大事なのは、満月は「満ちる」タイミングであり、それは起こっている出来事が嬉しいことかどうかにかかわらない、ということです。不本意な状況も、それはそれで満ちているんですね。そこから何を学び、何をして、どうできたかが大事です。一触即発になっていても、それでも「この人との関係を、なんとかしたい」と向き合う気持ちがあるならば、それが大事です。そんなふうに思える人と出会えたということに、価値があるのではないでしょうか。今の状態も、これはこれで「満ちた」ものと受け入れてみると、これからどうしていくかを考えやすくなります。

 

さて、さんざん偉そうに調和だ調和だと書いてきたわけですが(生まれたのは昭和)、調和ってなんでしょうね。異なる者同士が均衡を保っていること、なのですけれども、「みんながちょっと我慢し合って、和睦に努めること」のような、少し窮屈なイメージを伴う言葉のように、私は感じています。平穏な日々のために、誰もがワガママを言わず自制心を持って、人を許し、過失は受け入れ、笑顔を作る。当たり前のようでいて、キレイゴトのようでいて。でも人は、誰かに接すると必ず期待や、執着や、もどかしさを感じるもので──

そんな気持ちと向き合っていたとき、ふとコピーライターの岩崎俊一さんのコピーを思い出しました。

 

花を育てるようになると

雨が好きになる。

積水ハウス 1999年)

幸福を見つめるコピー

 

誰かにコミットすると、その人が必要とすることを自分も好きになる。その人が自分らしく命を維持していける要素を、喜ばしく思う。単なる我慢も、本心とは異なるきれいな言葉で相手に合わせることも調和と思えない私は、これがとても調和らしいなと思うのです。相手が生きるためのものを、愛おしく思う。いつ降るかわからない雨に頼り切りにせず、様子を見て自分も水をあげたいと思う。そして、相手がとびきりの姿を見せてくれたなら、それを嬉しいと思う──そんな気持ちでいてこそ、調和の端っこをつかむことができるのではないでしょうか。

できれば相手もそう思って欲しいし、そう思ってくれる相手選びも大事ですけれども、まずは自分から。

 

岩崎俊一さんは

人間という肩書きで、

生きようと思う。

(club willlbe 2008年)

幸福を見つめるコピー

というコピーを作ってもいて、私は読み返すたびにしみじみとしています。妻とか、恋人とか、そうした肩書を吐くほど求めた時期がありました。人間じゃないみたいな扱いをされたこともありました。でも、誰がどう扱おうとも、私が人間であるというのは、誰にも損なうことはできない事実で。このコピーを初めて知ったのは、「いない人」みたいに扱われているときでした。ちゃんといるのに、どうして大事な人から存在を消されなくちゃいけなかったんだろう──すべてはもう、遠い思い出のなかです。

この静かなコピーのような状態が、自分という天秤の支柱でもあるように、私には思えるのでした。

 

てんびん座というのは、接する相手を通して自分を成長させる星座です。まっすぐにその人だけを見つめ、自分と比較して、ちょっと優れた自分であろうとする。ちょっと勝っていようとする。それでいて、相手が必要とするものをさっと見極めて差し出す親切心も持っています。そのために必要なのは「自分」という天秤の、決してグラつかない支柱なのでしょう。自分と他人の調和を考えるこの満月、どうしても距離を近づけたい誰かの顔ばかりが脳裏に浮かんでくるのかもしれません。でも、それと同じくらい「自分」もまた、大事にしていけるといいのかもしれませんね。

いささか説教臭い回となりました、お許しください。

 

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いろいろ書かせていただいておりますが、美的様の「香水占い」、よくご覧いただけているようです。新しい香りとの出会い、わくわくしますよね…私はあまりあれこれ使い分けるほうではないのですが、香りは大好き。今はティファニーがお気に入りです。

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(近況)

どうでもいい話なのですが(※この近況コーナーが有益な話だったことは一度たりともない)、私はノートPCをキーボードからあの世送りにしてしまう破壊神なので

※イメージ画像

普段、Macbook+モニタ+外付けキーボードという布陣で執筆しています。で、その相棒・Macbookがですよ、本日すべてのキーボードを拒む自己免疫疾患のような感じになりました。なんと起動後のパスワードすら入力できない。もう手も足も出ないwww(wとか言ってる場合ではない) 書けない私など鼻くそ以下の存在……というかその前に編集者さんに八つ裂きにされそうです。迫りくる締切!青ざめる私!

いざというときのためにスペアのキーボードは買ってあるのですが、この事態は想定していませんでした。どうしよう、家にある歴代のMacbookは全部、北斗百裂拳で殺ってしまっているし。「ねえ起きて、私よ」と声をかけても、KとMとOとBackspaceは戻ってこないんだ…

あれこれ試みた結果、Google日本語入力が原因と判明。Google日本語入力……お前……毎日15時間ほども共に過ごしているというのに……(›´ω`‹ ) 同胞による裏切りとはまさにこのこと。まだ心残りはあるが、裏切り者と一緒にやっていくことはできません(注:バージョンが古いというだけの話)。別れを決意し、ニューGoogle日本語入力との日々が始まりました。記憶、なくしちゃったんだよな。ちょっとずつ育っていこうな……

それにしても、おのれの脆弱性を嫌というほど感じた1日でした。今から思えばiPadをキーボードにつないで、とりあえず締切を優先させればよかったですね(それだ!)