2023年4月20日、おひつじ座で新月が起こります。この新月は金環皆既日食でもあります。日本では大部分の場所で観測することはできないのですが、南のほうをかすめるようにして、部分日食を見せてくれるようです。
日食というのは、「特別な新月」であり、通常の新月が持つ「スタート」の意味合いがより強まったかたちで現れます。日食は影響が及ぶ範囲が広め(日食前の2週間+日食後の2週間)なのですが、この4月のどこかでインパクトの強い門出がセッティングされている(いた)人は多いかもしれません。また、単純にスタートをするばかりではありません。途中までやっていたことをいったん取っ払って、ゼロベースからリスタートを切る、といった思い切りの良い決断に至ることも多いようです。もし、どうしたものかと迷っていることがあるなら、サンクコストにとらわれず思い切りよく、シュッと振ってバーン(突然の長嶋茂雄)みたいな感じでもいいのかもしれません。おひつじ座という、12星座のトップランナーで起こる日食ですから、やはりスタートダッシュのイメージがあります。バッといってガーン(ふたたび長嶋茂雄)みたいな。
今回の日食で気になったポイント、いくつか挙げておきます。
①3月22日、おひつじ座で起こった新月との関連
1ヵ月前の3月22日、同じおひつじ座で新月が起こっています。ここも確かに「スタート」のタイミングであったわけですが、ここで起こった/始めた/決意したことが、この日食のタイミングでさらに本気のコミットになるのかもしれません。あるいは、3月22日に始めたことを踏まえ、作戦や計画を練り直してのスタートになる可能性もあるだろうと思います。たとえば新年度からの活躍を見越して3月下旬から始めたものの、いざ新年度になってみると少々見通しが変わり、作戦を軌道修正してガチでやる。そんな感じでしょうか。「このまま進んでいいのか、はて……」と思うならむしろ、仕切り直して新しくやるのがいいでしょう。
②冥王星とスクエア、木星と同座
おひつじ座に滞在しているラッキースター・木星と6度離れた角度で起こります。木星おひつじ座期のフィナーレを飾る派手なイベントであることは間違いありません。大きく膨らむ、拡大していく。そうした希望をもってこれからのビジョンを描くことが大事です。
加えて「破壊と再生の星」と呼ばれる冥王星がスクエアを形成します。パートナーシップや家庭内に何らかの問題がある人は、心機一転向き合う必要が出てくるかもしれません。かなりの心理的負担はかかるわけですが、冥王星って「破壊と再生」なんて怖い言葉で呼ばれるわけですが、破壊のあとには必ず再生がついてくるんですよね。壊れるだけじゃない、絶対に復活するんです──穏便にうまくやろうとすることでは、たどり着けない境地に。だからこそ、摩擦をに打ち勝つつもりで「今までの問題」をガチでやってみるのはアリなんじゃないかと思うのです。ギリギリみずがめ座サインなので、そんなに影響力が強いわけではないかもしれませんが、もし家庭内でのっぴきならない状態に陥っている場合は「全部壊してやり直そう」的なことも、ひとつ検討材料になるのかもしれません。
③翌21日からの水星逆行との関連
21日から5月15日まで、コミュニケーションの星である水星が逆行します。この水星逆行については25ans様で書きました。水星逆行というものの解説もさせていただいていますので、ご参考にしていただけたらと思います。
日食の段階では、水星は「留」という、ほぼ動きを止めている状態に入っています。スタートだ!よ〜しパパ頑張っちゃうぞ(誰だよ)というタイミングなのですが、ストップしているわけです。そして翌日から逆行、つまり遅延を始めます。
この日食で行動を起こした場合、それはおそらく順調には進みません。なんかタイミングが良くなかったり、連絡が行き違って頓挫したり、誰かに呼びかけても反応が今ひとうだったりするのでしょう。もどかしいとは思うのですが、そんなときは
というスタンスでいるとよろしいかと思います。そういう時期ですし、「だからこその恵み」もあるはずです。たとえば、惑星の逆行時は「過去」に心が向かいます。水星逆行であれば、「再会」「リトライ」のような意味合いもあります。「スタート」というと、前へ前へと進んでいくイメージがありますが、この時期はそればかりが正解ではないのではないでしょうか。むしろ振り返ること、思い出すこと、「あのとき、どうして行動を起こさなかったんだろう」と思うことすら、特別なスタートの価値を増すのかもしれません。引きちぎるようにして離れた人との再会が、あなたのスタートを後押ししてくれることも、あったりするのかもしれません。
12星座のトップランナーで起こる2度めの新月、そして日食。そんな勢いに満ちたタイミングとほぼ同時に過去と向き合わされるような星回りとなるのは、なんだか人生のままならなさを感じます。でも、今だからこそ見える風景も、理解できる他人の気持ちもあるのでしょう。あの頃は見えなかった幸福も、見えてきたりするのでしょう。それこそが、今に惑い、つい立ち止まってしまいがちな私たちの背中を押してくれるのかもしれません。思い通りの人生でもなかったけれど、どんな出会いもどんな選択肢も、何ひとつ間違いなんかじゃなかった。あのときの自分は、不器用なりにも自分の人生を生きていた──この日食&水星逆行の季節は、そんな確かさを見いだす人も多いだろうと思います。自分に優しい「スタート」ですね。
ちなみに、最近考えたことなのですが…
時薬、っていう言葉がありますね。時間が薬となって傷を癒やしてくれる、という意味合いの美しい言葉です。若い頃はこの言葉が嫌いでした。こんなにも悲しいことが克服できるはずなんてないんだ、薬なんておためごかしは言わないで欲しいと思っていました。でも中年になってみると、思い出はその輪郭や色を和らげ、受容できるものに形を変えてくれました。時薬って、傷ついている最中に塗ったり飲んだりするものではなくって、克服したあとに「できる」ものなんですね。そしてきっとその後の人生を、いくばくか生きやすくしてくれる。人によっては、こうした「時薬」を作り始めるようなタイミングにもなるんじゃないかなと、この日食の星回りを眺めたりするのでした。
どなたにとっても、よい日食となりますように。
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(近況)
本当に1000000%どうでもいい話なので心の余裕がない方はご覧にならないほうがいいと思うのですが、夫はド理系です。占いをはじめ、超能力や超常現象など非科学的なものを全く信じていません。だからといってこうしたジャンルをバカにしたり、否定したりしないのが彼の美徳だと私は思っています。
さて、ある日のこと。飲み会で深夜に帰宅した夫が「さっき、テレパシーで会話してきたよ…」と言うのです。酔って転んで頭でも打ったのではと本気で心配したのですが、真相を聞いて膝から崩れ落ちました。
「○○駅でさ…ホームのど真ん中で突然、おじさんが仁王立ちになって放尿し始めて…自分が見ているものが信じられなくて、二度見したら目が合っちゃって…そのとき確かにおじさんの声が聞こえたんだ…『こっち来んな!』って。俺も即座に返した、『行くわけねーだろ!』って…俺たち絶対に通じ合ってた」
能力者系BLの冒頭かな!?!?!?!?(違)