占い師・真木あかりのブログ

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2020年8月19日、しし座新月の解説のおまけ。「自分を信じる」ということについて。

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2020年8月19日の新月に関連して、「自分を信じる」ということもしやすいだろう……という話を、前回の記事の最後に書きました。

 

makiakari.hatenablog.com

この「自分を信じる」という言葉、シンプルなようでいて考えれば考えるほど迷宮にさまよい込んでいく気分にさせられます。私だけかなと思っていたのですが、「自分なんて信じられません!」「根拠もないのに、何を信じろっていうんですか」といった声をいただくことは、少なくないのです。ずっと考えていたのですが、しし座新月といういい機会が巡ってきたのでまとめてみます。

 

たとえば、こんなことってないでしょうか。「試験勉強をしよう!」と自分を信じて机に向かったのに『北斗の拳』を全巻読破してしまった。「このクライアントに訪問するのは3回目だから大丈夫」と自分を信じて駅を出たら即迷子になった。「この愛は本物」と自分の愛を信じたら勢いよく泥沼にダイブしていた(あとからわかった)。などなど。まあ、この話のオチは「全部私の経験談である」という悲劇いや喜劇なわけですが、ひどいな俺の人生。まあこんな感じで「自分が一番信じられないな!!」と思うに至りました。

冷静になって分析しますと、私がまずかったのは「信じていたのが自分ではなかった」という点です。恥をしのんで解説しましょう。

 

①「試験勉強をしよう!」と自分を信じて机に向かったのに『北斗の拳』を全巻読破してしまった
ここで私が信じていたのは「自分」ではなく「自分のやる気」でした。目的は「試験でいい点を取ること」「勉強した内容を身につけること」。そこに至るやる気は、信じることではなく具体的な行為によって出さなければいけません。ちなみに「うぬ(試験)など恐るるに足らず」という気分にはなりました。点は取れなかったけどな!!!(完全にだめな人)

 

②「このクライアントに訪問するのは3回目だから大丈夫」と自分を信じて駅を出たらいきなり迷子になった
ここで私が信じていたのは「自分」ではなく「方向感覚」と「記憶」でした。ちなみに私は「悪い意味で神出鬼没」「伝説の方向音痴」と呼ばれる人間であり、それなのに方向感覚を信じるとは完全な愚行です。信じる対象を間違えたうえに、その対象はあやふや。もう完全にだめであり、クライアントに迎えに来てもらいました。生まれてすみません状態です。

 

③「この愛は本物」と自分の愛を信じたら勢いよく泥沼にダイブしていた(あとからわかった)
ここで私が信じていたのは「自分」ではなく「愛されているはずの自分」や「そこにあるはずの愛」でした。そもそも「本物」という思い、ほか「正しい」といった思いもそうですが、その時点での自分の思い込みにすぎません。間違っているかもしれない。そして本当は、自分はそれに気づいているんです。でも幸せになりたくて、打ち消すように「本物」とか「正しい」とかいった言葉を心にまぶすわけです。そもそも本当に信じていたら、信じようなんて思いません。ナチュラルに、疑うこともなく、そこに「ある」というわけですから。

人生は生きながら学ぶものです。一度「ほんとう」と思ったことが、「ほんとうではない」という発見に至ることはザラです。それは自分が成長や学習をした、ということです。いきなりプロセスをショートカットして真実にたどり着くことなどないわけで、ときに痛みを感じつつニンゲンをやっていくわけですね。

「ほんとう」と信じる気持ちは美しく清らかなイメージがあり、数々の“おはなし”の主題にもなっています。ただ、そういった、いわゆるサバイバーのケースだけを見ると傷つくことばかりです。未熟な自分の「ほんとう」を信じて失敗を繰り返す“おはなし”にならない平凡なケースが、どれほど多いことか。「ほんとう」と思うのは悪いことではありません。でも「今のほんとう」であり、いつだって疑い塗り替えて良いものだと考えておいたほうが健康的であろうと思います。泥沼にダイブするにしても、頭は出しておかなくちゃいけないのです。

 

さて①〜③のケースでだいたいお察しがついたとは思いますが、自分を信じてうまくいかないケースというのは、だいたい「自分を信じる」ではなく「自分の○○を信じる」と、自分から派生した何かがくっついているのです。やる気、強さ、能力、愛、直感、出会い……いろいろあると思います。ただ、これらは「具体的な行動を起こして獲得していくべきテーマ」であり「信じる」だけでうまくいくわけでもありません。「自分」と「自分から派生した何か」は、混同して信じてはいけない。信じるのは「自分」です。

 

自分の強さや、人を愛する気持ちを大事にできるのは、素敵なことです。それがあるから頑張れる、と思えることもあるでしょう。でも、それらは獲得し、維持するために具体的な努力をするテーマです。それでこそ「信じたのに裏切られた」ということを防げますし、仮に思うにまかせない状況になったとしても「やれるだけやった」という自負心につながります。

「自分を信じる」ときに信じるものは、自分だけです。アメリカの思想家・エマソンは「あなた自身をおいて、あなたに平和をもたらすものはない」と述べていますが、平和や幸福をあきらめない、間違ったら何度だってやり直すと思っておくことは、とても大事です。その前提があってこそ、やる気、強さ、能力、愛、直感、出会いといった実に不安定なものたちは、しっかりと輝きを放っていくことになるのだろうと思うのです。

 

今回のしし座新月は、そうした「自分を信じる」というマインドを自分のなかにセットしやすいだろうと思います。シンプルに、ただ信じる。「できない」と思うのであれば「今はやらない」と決めて、機が熟すまで待つ。それもまた、主体的に生きるということですから、しし座的なんですね。

どなたもそれぞれに、この機会を活かしていけますように。

 

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