2022年4月17日、てんびん座で満月が起こります。満月は、ここまで頑張ってきたこと、意識してきたことが一定のラインに到達するタイミング。夜闇に紛れる金のフープピアスのように細かった三日月が、だんだんと太くなってぱきっとした半月になり、たまご色の面積が優しい丸になっていく。日に日に満ちていく。ただ、満ちてみて初めてわかることもあれば、見えてくることもあります。ちょっとズレたものを満たしてしまったなあと思うことも、たまにはあるでしょう。体重とか……うん……そうね……ハッ何を言っているんだ俺は。ブログの雰囲気を暗くしてどうする。まあ私のわがままボディのわがままっぷりが大変なことになっているのはどうでもいいのですが(よくない)私はよく、満月は「振り返りと調整のとき」と申し上げています。物事が一定のラインに到達しても、人生は続いていきます。目の前のことが満足でも、そうでなかったとしても「さて、これからどうする?」と問いかける。ちょうど幻冬舎のエッセイでも書いたのですが、人間というのはときどき願いを間違えることがあると私は思っています。新月がスタートのときであるならば、満月はゴール。それと同時に、「さて、これからどうする?このままいく?それともちょっと軌道修正する?」と自分に細かく定期的に問いかけてやることで、私たちは最終的には望む方向へと向かっていけるのでしょう。小さく小さく、調整しながら。
さて、例によって例のごとく長い前置きで恐縮なのですが(永遠と書いてとわと読みます)、てんびん座の満月です。詳しい読み解きはVOGUEで書いてしまったので、よろしければご覧になってみてください。
てんびん座の満月ということで、一対一の対人関係、パートナーシップにおける「振り返りと調整」のタイミングとなります。仕事でも、恋愛でも、家族との関係でも、一対一で向き合っている関係の相手が当てはまります。
この満月には「破壊と再生の星」と呼ばれ、私たちに根本的な変容を求める冥王星がスクエアという角度を取っています。これにより、「どうしても今、徹底的に、向き合わなければいけない課題」的なものが人間関係において浮かび上がってくる人は少なくないだろうと思います。放っておいて良くなるものでもないでしょう。情熱や時間をかけた努力、自分を変えるといった、向き合うための努力と具体的な努力こそが、人間関係においてプラスとなります。
なかには、つながりそのものを見直す人もいるのかもしれません。愛、それから期待、孤独の解消、経済的・心理的なメリット等、さまざまなことを期待して私たちは人とつながりを持ちます。ですが、仮に相手があなたを損なうようなことをする/続けるならば、その関係からは決然と距離を置かなければなりません。それでも、わかっていてもつながらずにはいられないのもまた人間というものなのですが、「誰とつながるか」と同じくらい、「誰とつながらずにいるか」も大事なのだろうと思います。自分を損なう人間から自分を守れるのは、自分だけなのですよね。
どなたもが、それぞれに、良い満月にしていかれますように。
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幻冬舎でエッセイの連載が始まりました。「眠れぬ夜のひとりごと」をいろいろ書いていきます。どうしよう、ひとりごとがオヤジギャグばかりになったら……
監修した書籍が出版されました。ココロアライグマ、かわいいです。ちなみに私はちょいワルなアシアライグマに強く惹かれています(お前いつもそのパターンやないか)
(さして教訓のない近況)
ありがたいことに雑誌の連載が増え、掲載誌を毎月・毎週送っていただける関係で書斎の魔窟化が順調に進行しています。まあ送っていただく掲載誌よりも買う本の数のほうが多いというのは言わない約束です。思えば『静かなるドン』全108巻を紙で揃えようと血迷ったとき、夫が今まで見せたこともないような真剣な瞳で「ちょっと落ち着こうか」と説得してきたのでした。思い留まって本当によかったです。
なぜこんなことを書いているかというと、以前買った高田純次の『適当手帳』を探しているからです。しまったことは覚えているのですが、それがどこだったか……適当に入れたら見つけ出せなくなってしまいました。なんだかもうまさに『適当手帳』という名の通りの扱いをしているわけですが、私は果たして無事に純次を発掘できるのでしょうか。適当にやろう……。