【ご質問にお答えします】なりたい自分になれないのは、努力が足りないからですか

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ご質問にお答えしますコーナーをつくりました。鑑定が必要な個別のご質問にはお答えできませんが、「真木あかりは○○についてどう考えているか？」といったことがありましたらお気軽にこちらからお寄せください。ほうぼうに配慮が必要なものはご回答を控えさせていただくことがあるかと思います。ご了承くださいね。シンプルなものはTwitterで、しっかりとご回答したいものはブログで書いていく予定です。

今回はこちらのご質問です。

あかりさんこんにちは

なりたい自分になれないのは、私の努力が足りないからですか？
うまくいかないことばかりで焦ってしまいます。

ご質問ありがとうございます。大丈夫ですか、少し切羽詰まっていらっしゃるご様子ですね。
質問箱では詳しい鑑定を行っていないので、あなたが「なりたい自分になれない」とおっしゃっている理由や、努力が足りているかどうかをご回答申し上げることはできません。申し訳ないです。ただ、とてもよく頑張っておられるご様子は伝わってまいりますよ。その点に関しては、安心してくださいね。

私もずいぶん長いあいだ生きてまいりました。物書きになるという夢は叶えましたが（ジャンルが占いだとは思っていませんでしたが）叶っていない夢もあります。これから叶えていくつもりではありますが、叶わなかったことにも理由があると、今となっては思います。これが「努力が報われない」というご相談をくださる方のネックとなっていることベスト3とも重なりますので、恥をしのんで書いてみたいと思います。
念のため申し上げますと、あなたがどうであると決めつけるつもりも、だからダメだと非難するつもりもまったくありません。決して平らではない人生を歩んできたひとりの女性の例として、ご覧ください。

1.努力の総量が足りない
「こうなりたいな」と思ってはいたものの、私の場合はいかんせん中途半端な努力しかしていませんでした。映画「We are X」のなかでYoshikiが「僕は死ぬときに、やれることはすべてやったと言える。毎日やりきっている」と語るシーンがあるのですが、遠く及ばないと己を恥じました。なお、ここでX JAPANを引き合いに出しているのは私が25年来のファンだからです。

2.力の入れどころを誤っている
ひとつ前の記事でも書きましたが、寒いからズボンを履こうとしているのに、半ズボンを何枚履いても意味がないわけですよね。ただ人は往々にして、そういうことをしているときがあります。たとえば「頑張る」ことが目的になり、願望に全然近づけていない…とかですね。会社員時代の私はそんな感じで、結局は過労で倒れて入院しました。ただただ愚かです。現状と理想の差を冷静に分析し、必要なステップを割り出し、確実にやっていく必要がある。そのことに、当時は気づけずにいました。

力の入れどころを知るには「あらゆる打ち手を考えて試してみる」のがよろしいでしょう。どの打ち手が自分に合うのかは、人や状況によって異なります。こればかりは本人以外にはわからず、試してみるしかないのです。このとき、占いを活用していただくという方法もあるかと思います。

3.そもそも目指しているものが本心ではない
願望は確かにあるとして、ただそれが「本当に望んでいるもの」ではないことがあります。私は若い頃、友人のKさんから言われたひと言を今でも覚えています。私は学生で、まだ何者でもない人間で、自分で特別優れた何かがないことに薄々気づいてはいたけれど、何かになれたらと思っていました。そんなとき、独自のクリエイティブ活動に励む年上の彼女がとてもきらめいて見えました。つい「いいなあ、私もKさんみたいになりたいな」と言ったところ、彼女は非常に冷めた目で私を見て「本当にやりたいなら、もう自分で行動を起こしているはずだよ。何もしてないってことは、本気でやりたいんじゃないってことだよ」と言ったのでした。言われた通りです。私は本気でその仕事をしたかったのではなく、輝いていたKさんが羨ましかっただけなのでした。消え入りたい気持ちになりました。

スッと胸の奥が冷える感覚を、今でも覚えています。それから20年くらいのあいだ、いろいろな人を見てきましたが、願望がホンモノである人は何かやらずにはいられないんですね。たとえ技量が足りなくても、夢中でやり続ける。それが1の「努力の総量」にもつながっていくのでしょう。

そんなわけで、「何かやらずにはいられない」ことを見つけた私ではありますが、まだまだ努力が足りず、力の入れどころをたまに間違えたりしつつ、目指すものに向かって日々、頑張っております。

「なりたい自分」になれる日って、多分一生来ないんですよ。自分が成長している限り「なりたい自分」も常にアップデートしていきます。だから私たちは常に「なりたい自分」という幻想を追いかけながら、その日その日を毎日やりきるしかないんだろうと思います。そうしていけるのって、素敵ではありませんか。追いかけるものがあるから、日々目的をもって有意義に生きることができますから。谷川俊太郎さんの詩をひとつ、ご紹介します。