2022年2月1日、みずがめ座で新月が起こります。1月にみずがめ座で逆行をスタートした水星はひとつ前のやぎ座に居場所を移して現在も逆行中、さらには「制限と試練の星」と呼ばれる土星と重なることで、いわゆる新月っぽさ、フレッシュなはじまりのイメージというものは少ないのかもしれません。ただ、何事も新しく始まる・フレッシュになるということだけに価値があるわけではないのですよね。土星は「時間をかけてやる」という意味合いも持つ星です。水星逆行は、過去を振り返る時期でもあります。そうしたなかでの、新月。ゆっくりと粘り強く、過去から学びを得ながら2月を始めていく。そんなふうにとらえたならば、この新月もよきタイミングにしていけるのではないでしょうか。
みずがめ座は2020年末、木星と土星が重なる「グレート・コンジャンクション」という現象が起きました。そこから「風の時代」という言葉がバズワードとなり、なんだなんだと思われた方も多いと思うのです。ただ、そのみずがめ座には昨年末を境に土星だけが残り、少し重苦しい空気が漂っています。第六波のさなか、個々の過程で療養せよということになり、みずがめ座が象徴する「個」がおのおの試練に向き合わされているわけです。
ただ、我々は大分慣れてきました。手洗いとマスクを適切にして予防する。自宅にこもる。電話で経過観察を受ける。必要ならば自治体から食べ物の支援を受ける。国は電話回線を増やす。この「慣れ」というのは、土星の試練に私たちがちゃんと応えてきた証でもあります。そう、土星の試練ってずーっとキビしいわけではなく、応え続けるとちゃんと学習するんです。そして自分を成長させていく、土星が本来うながすのはこの部分です。何も苦しめるだけの星ではないのですよね。星は、私たちを、ただ苦しめるということはしません。
この新月のタイミングでは、2021年に向き合った――「向き合わされた」かもしれませんが――さまざまなことについて、私たちは自身の成長を感じられるのではないかと思います。前より、ちょっとは平気になった。前より、ちょっとはうまくやれるようになった。日々の生活では何ひとつ頑張ったようには思えなくても、ただ今日もダメなニンゲンをやってしまったようにしか思えないとしても、1年も経ってみれば「あの日々のなかで、私は確かに成長していたのだ」と思えることはよくあります。あるんですよ。自分に厳しい頑張り屋さんほど「私は何も成長できていない」っておっしゃったりしますけれど、そんなに厳しく人生やんなくても大丈夫なんじゃないでしょうか。体重は増えるし髪の毛は伸びる。いや体重が増えたのは俺のわがままボディだけか。例えが悪いな今のなし!ええと経験は増えるし髪の毛は伸びる。それって成長なわけです。いいレシピを見つけたり、「ははあ勉強になるなあ」と思ったり、サッシのうまい掃除法を見つけたり、そうしたのと同じくらい、自分って成長しているわけですね。まあ例によって例のごとく説明が長いわけですが、成長を感じられると思うのです。いろいろあったけど、頑張ってきたよねと。よくやってきたじゃんねと。
今回の新月は、そんな感覚があるんじゃないかなあと思う次第です。でもまあ、水星逆行中です。「まったくわからんな!」でも大丈夫。そんなときは私の愛読書『大阪人の格言』(小杉なんぎん、徳間書店)の名言にして私がこのブログで1万回くらい引用した格言を唱えましょう。
わからんことは
ロマンやということにしとけ
小杉なんぎん『大阪人の格言』(徳間書店)
まあ1万回というのは言いすぎであり多分5回くらいなのですが(それでも多いわ)、「ロマンか……」と思ってみると、なんとなく半笑いになれることってあるものです。まあ現実はロマンとはかけ離れていることがほとんどなわけですが、水星逆行が明けたらはっきりしてくるものもあるかもしれません。水星逆行が明けるのは4日、みずがめ座に水星が入るのは15日です。このタイミングで「そうかロマン言うたらあのことか」と腑に落ちる方も、多いのではないかと思う次第です。そうやって理解ができるということも、あなたが成長できた証なんですよね。ひとつひとつやっていきましょう。ゆっくりでも、スピーディーでも、日々は続いていきます。
どなたにとっても、良い新月でありますように。
※今日は余裕が壊滅しているので近況はなしです!!
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