占い師・真木あかりのブログ

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2020年2020年12月15日、いて座日食。答えのない問いを抱えて生きるための「リブート」

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2020年12月15日、いて座で日食が起こります。日食というのは新月の強力なもので、新月が「スタート」としたら日食は「リブート」、つまり再起動と言っていいくらいの強い意味合いを持ちます。この日食が起こるいて座のキーワードは「I explore」。未知の世界へ勢いよく飛び込んでいくような、自由で開放的な冒険心に満ちたリブートに導かれることになるのです。

 

で、今回の日食のポイントは、ただ強いだけではないという点です。この日食を起点にして、向こう1週間は星がガンガンに星座から星座へと渡っていきます。16日には金星がいて座に入り、17日は土星が、19日に木星みずがめ座に入ります。21日は太陽と水星が同時にやぎ座に入り、22日は木星土星が重なるグレート・コンジャンクションが起こります。激動の1週間と言って過言ではないでしょう。その”最初の一歩”、スイッチを入れるような役割をするのが、今回のいて座日食です。

 

22日のグレート・コンジャンクションを経て、星占い的には「土の時代」から「風の時代」に移ります。風の時代については、下記にて詳しく書かせていただいておりますので、よろしければご参照ください。

www.vogue.co.jp

「土の時代」は、物質や所有、権威が重視される時代でした。生まれ育った環境など絶対的な差はあるものの、頑張って手に入れていくことが豊かさだとされてきました。ある意味、わかりやすいのです。ブランド品を持ち、大手企業で働き、家を買うといった明確な「すごい」がありました。これが「風の時代」に変わると、今度は知性とコミュニケーション、個人が重視されます。

たとえばお金に関していえば、「所有」が目立って重視される風潮は、次第に薄れていくでしょう。代わって台頭するのが、ただ所有するのみならず、自分や周囲を幸せにするための消費です。「あの店を応援したいから通うし、友達もつれていく」「好きな作家さんを応援したいから本は定価で買うし、人にどんどん勧める」といった価値観は、今以上に強まっていくでしょう。また、「お金では買えないものがある」といった言質も、今まではどこか“無理”があったのです。ただこれからは、本当に「お金では買えないもの」が増えていくのだろうと思います。美徳ではなく、現実になっていく。

恋愛やパートナーシップ観も変わっていくでしょう。昭和の頃に言われていた「結婚して一人前」なんて発想はなくなって、パートナーシップはどんどん自由になります。結婚したければすればいいし、事実婚でもポリアモリーでも、単なる独身同士でもいい。自分と大切な人の間で「これがベスト」と意見が一致するところを、丁寧に探っていくことこそが大事になります。

これまで生きづらさを感じていた人も、きっと安心できる居場所を見つけることが、できるだろうと思います。探したい、見つけたいという気持ちがある限りは。誰かが儲けた枠に、自分をはめにいかなくても大丈夫。

 

時代が変わっていく、そういうふうに言われると怖さばかりが募る人もいらっしゃるかもしれません。自分はどうなってしまうんだろう、今より悪くなってしまうなんて耐えられない。今のままでいいのに、もうくたくたなのに、また頑張らなければいけないんだろうか。星が、時代が、全部が自分ばかりをいじめに来ているような、そんなふうに思えてしまう時期も、人生にはたびたび訪れるものです。私も幾度も経験しました。いなくなりたいと思うこともありました。声もなく泣いた夜が、幾晩あったでしょうか。

安易に変われと押し付けるつもりはありません。ただ、占いという視点で考えると、変わったほうがラクではあります。風を想像していただければと思うのですが、追い風も逆を向けば向かい風になります。動くべきときに動いたほうが、いい風を受けてすいすい前にすすめる。でも、運と逆のことをすれば逆風ばかりで、歩みはどうしたって遅くなります。それを敢えて試練として受けて、乗り越えていくなかで並々ならぬ力をつける剛の者もいますが(ビジネスで覇者と呼ばれるような人とかですね・笑)、皆が皆、そんなタフマンな人生を送る必要もないでしょう。折れてまうわ。

ただ、変わる、変われるタイミングというのは本当に人それぞれです。このタイミングで全員ぱきっと変わるわけではありません。土の時代から風の時代への移行は、22日に全部行なわれるわけではないのです。制服の衣替えじゃないんだから。変わる人はもう変わっていますし、まだであっても変わりたいときに変わればいい。

大事なのは「『変わる』を考えること」です。SPURでも書いたのですが、今は変わりたくないなら「なぜ変わらないことを選択するのか」と考えてみる。「この変化のタイミングにおいて、何を変えていけると自分は自分の人生を生きられるか」も考えてみる。ひとつひとつを自分の裁量において、考えて動く。愛だの人生だの、答えのない問いを「わからない」と放り出してしまうのではなく、「わかろう」とし続ける。それが、「これを持っていれば豊か」と決まっているわけではない風の時代の、生き方になります。わかろうとし続ける限り、自分という個は希望を失うことはありません。だって、自分という一番の自分が、常に自分に関心を向け続けているわけですから。

spur.hpplus.jp

さて、いて座といえば哲学的な星座としても知られています。「I explore」、私は冒険するというキーワードは、世界へ飛び出していくような冒険と同時に、頭のなかの地図をどこまでも広げていくような知的冒険をも指しています。愛とは何か。人生とは何か。生きるとはどういうことなのか――風の時代という、答えのない問いを抱いて自分を模索し続ける「知性とネットワーク、個が重視される時代」への変節点において、こんなにぴったりのスイッチが用意されていることに、私はちょっと感動しています。

 

地の時代を、立派に駆け抜けた私たち。風の時代に向けて、このいて座日食がリブートになる――そんなふうに、私はこの怒涛の日々の「はじまり」を見ています。

大きな星が動くときは、心理的にも世の中的にもインパクトの強い出来事が起こりやすくもなります。疲れたな、無理だなと思うときは、過渡期にある証拠でしょう。変に頑張りすぎたり、自己否定に走ったりせず、ご自分のペースを大切になさってください。自分以外に、人生を生きてくれる人はいませんから。

 

どなたにとっても、良い日食のタイミングとなりますように。

 

(どうでもいい情報)

ちなみに「I explore」のいて座である私は、人生で2度、捜索願を出されています(すみません……)

 

(以下宣伝です)

2021年上半期の運勢本、今年もお陰様で出させていただきました。グレート・コンジャンクション後の半年を読み解いております。12星座ごとの分冊版もあります。

 

 

幻冬舎plusにて、けっこうたくさん無料で読めます。

www.gentosha.jp