占い師・真木あかりのブログ

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2020年2月24日、うお座新月。過去をきちんと過去にして、未来を目指そう。きっとできるから大丈夫。

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2020年2月24日、うお座新月が起こります。新月といえば「はじまり」のタイミングなのですが、同じくうお座水星逆行中ということもあり、過去と未来がマーブル状に入り交じる印象的な時間となりそうです。理屈ではどうにもならない気持ちと向き合う時間を過ごされる方も多いでしょう。願う、祈る。そんな力を、自分のために使うようなイメージを、私は抱いています。

感情の深い海にはまるような人もちょっぴり増えるかもしれませんが、そういう時期なので心配しすぎなくても大丈夫。どんな瞬間も、自分のためにあります。3月20日の太陽おひつじ座入り、つまり春分という大きな節目を前に、自分の過去や本心と向き合っておくことはとてもとても大切なこと。他の誰にもできない、大切なことなのですから。

 

さてこのうお座新月、読み解いて参ります。前述の通り、同じうお座で水星が逆行中ということで、過去に心が向かったうえでの「はじまり」となります。いつも以上に過去と地続き感の強い、後ろ髪を引かれまくりつつも一歩を踏み出すような感覚を抱く人は多いでしょう。ハゲてまうわ!ってそうじゃなくて、ここでの気持ちは理屈じゃないです。思い出す自分はバカだとか考えなくていいです。正しい・正しくないといった基準でジャッジしようとも、しなくて大丈夫。それは今、大切なことではないからです。

 

このうお座新月で大事なのは、

 

①過去に執着せず、ちゃんと過去にする

②押しつぶした自分のかけらを、拾い集めに行く

 

ということです。それぞれ詳述してまいります。

 

①過去に執着せず、ちゃんと過去にする

「過去に執着せず、ちゃんと過去にする」というのは、喜びも悲しみも、忘れられない出来事も、「そういうことがあって、でももう終わったのだ」と受け入れるということになります。そんなの当たり前じゃないかと思われるかもしれません。ただ、過去を現在のことのようにぎゅっと握りしめている人って、実際は少なくないのです。特に、悲しみや怒りという感情については。まだ生々しい傷跡を抱えて、必死で頑張っておられる方にとっては今この瞬間も、過去が生きているのです。

 

ただ、誰もがご存知の通り、起こったことは変わらないのですよね。どんなに握りしめても、どんなに強く思い出しても。ただ、変わらないというのは同時に「その事実はこれ以上、自分を傷つけることもない」ということもできます。完了のステータスになっている以上、今はもう起こっていないんです。何度も繰り返し心をざくざくと自分を切り刻みに来るのは、過去への執着なのです。何度も何度も思い出して、もう傷ついている私たちを打ちのめしに来るのは、ちゃんと過去にできていない、自分なんですね。

 

記憶はどうしたって、ときどき私たちを過去に引きずり戻します。でも、私たちができることは、未来を作っていくことだけなんですよね。だから、できる分だけでいいですから、「もう終わったことだよ」「これから先は、幸せになれるほうを選んでいいよ」と、自分に話しかけてあげませんか。まだ怖くてたまらない人なら「こわかったね」「辛かったね」と、自分の傷を受け入れてあげることから始めてみると良いと思います。ちょっとずつできれば大丈夫です。人は治る能力がありますから。

 

過去に起こったことの解釈を変えようとするのは立派なことですが、無理にやらなくてもいいです。たとえば「いい勉強になった」とか「あそこで奴と結婚できなくてよかった」とか。起こったことは変えられませんが、解釈を変えることで能動的に人生を生きていけますから、良いことなのです。でも、本当はそんなこと思ってもいないのに、まだ苦しいのにやろうとするのは良いことではありません。そんなの、余計にエネルギーを持っていかれてしまうだけです。私は思うのですが、そういうのって元気になってから、ふと浮かんでくるのが一番いいんじゃないでしょうか。ああ、今から思えば……といったように。懐かしむことができるようになったら。微笑んで思い出せるまでになったら。

 

怒りや悲しみだけではないのでしょう。私たちはときに、幸せだった過去に生きてしまうことがあります。過去の栄光を大切に食み返したり、楽しかったときを思い出したり。そうした過去を持てたのは素敵なことです。でも今や未来が見えなくなってしまうほどそこにしがみついているのであれば、それはこれからの自分を損なうことにつながりかねません。やはり、過去はちゃんと過去にすること。それでこそ、血肉にして豊かな人生にしていけるはずです。

 

ちなみに「終わったことにする」って、切り捨てることでも忘れることでもないです。自分が大切にしていたものをゴミ箱に放り込むような、ひどいことなんかじゃないですよ。どんな過去も自分のものであることに変わりはありません。握りしめていなくてもちゃんと自分のなかにあります。だから、手のひらはこれからつかむ幸せのために、空けておいて大丈夫なんですね。

 

 

②押しつぶした自分のかけらを、拾い集めに行く

これに関しては、水星逆行との絡みで、3月10日くらいまでの間にゆっくりやっていけば大丈夫です。

ずっと長いあいだ我慢をしたり、怒りや欲を抑え込んだりする日々が続いていた人の場合、「自分が何をしたいかわからない」「自分の気持ちがわからない」といった状態に陥ることがあります。だめだ、だめだと抑え込み続けていると、自分らしい自然な気持ちを出す能力が弱ってしまうんですね。筋肉と同じです。

私もかつて、当時の恋人との関係に悩んで怒りや本心を抑え続けた結果、まるで感情がなくなってしまったことがあります。笑って「そうだね」と言ってあげることはできるのに、悲しみも喜びも感じなくなってしまった。どこに行きたい、何がしたいとかもわからなくなってしまって、自然な感情を取り戻すのに長い時間がかかりました。

対人関係において、我慢はどうしたって必要です。感情をそのまま出すことが良いとも思いません。欲求のコントロールは重要です。ただ、それでも、何らかのハラスメントに耐えたり、誰かに合わせたりするために自分を抑え続けるというのは、いつか自分を失ってしまうことになります。そして、これについては誰も助けてくれません。自分で気づいて、自分で取り戻すしかないのですね。

この新月から3月10日くらいまでの間、過去のあちこちに置いてきぼりにしてしまった自分の「本当の気持ち」を、拾い集めていきやすくなります。思い出したら、ぜひメモしてあげてください。そのときの、生きているあなたの気持ちを。本当はこう思っていたんだ、こんなことを考えていたんだ。そうしたかけらを集めることで、自分というものはちゃんと、自分でいられるようになりますから。

 

   *   *   *

 

3月20日、太陽がおひつじ座に入ります。ここから、星占いにおける1年がスタートします。うお座新月はここまでの学びを統合して、新しい1年にそなえる「はじまり」なんですね。今年は水星逆行が重なっているということで、過去に決着をつけておくこと、というのは例年以上に大きな意味を持ってくるはずです。長々と書いてしまいましたが、どこかひとつでもご参考になる部分がありましたら幸いです。

 

 

ちなみに、①の「過去に執着せず、ちゃんと過去にする」というのは「赦す」という言葉でも表せると思います。誰のことも、とがめないでいること。そうできるように生きていくこと。ただ、赦すという言葉、とても高尚で難しいことのようなイメージを抱く方が多いと感じています。たとえば聖母のごとく、誰かの罪を全て赦すような――

それができるならいいのですが、私たちの毎日はひどく平凡なようで特別で、尊いもののようでそうでもなく、美しいかと思えば猥雑で、とても聖母になりきれないことも多いんじゃないでしょうか。私はなんかはどうしても「あの野郎」と思ってしまいますし、「あいつの家のトイレというトイレが全部詰まってしまえばいいのに」と気炎を上げてしまう夜もあります。すみません俗っぽくて。でも、もしも赦すと言う言葉を自分流に解釈するとしたら、私は「『もうどうでもいいよ、こちらは幸せにやってますから』と言ってあげられるように生きる」と表現します。これが私の「赦す2020」です。また変わることもあるかもしれません。それもまた良し、なのです。

 

どなたにとっても、良い新月になりますように。

 

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