2019年8月11日、木星が順行となります。木星は2019年4月11日から、いて座で逆行を続けていました。新年度に入ってちょっとした頃から、「このままでいいのかなあ」「自分はここにいていいのかなあ」といった、先が見えない感じがうすい霧のように日々を覆っていたようであれば、この順行のタイミングで「うんオッケー、この調子でやってこ」と思えるようになるでしょう。自分はここにいていいのだ、という不思議かつ絶対的な自己肯定感を得られる人は、きっと多いはずです。そして、そうした肯定の気持ちと呼び合うようにして、春頃から足踏みしていたことが動き始めることでしょう。
「ここにいていい」というのは、場所ではなく「生きてていい」くらいに、考えていただけたらと思います。今、たとえばいじめやパワハラなどで苦しんでいる方が「ここにいていい」と今の組織にしがみつけ、という意味合いではありません。「自分が自分として、生きてていい」ということです。そうした意味では、自分が自分として生きるために「ここにいていい」と思える場所を求める旅が始まる人も、いらっしゃるでしょう。
まあ、どんなときでも、誰でも「ここにいちゃいけない」なんてことはないわけです。足手まといになっているかな、迷惑かな、なんて思うこともあります。私は昨日、クライアントに原稿を送るついでに「御社のお仕事ですと屋外に出ることも多いですよね、熱中症などどうぞお気をつけください」と書いたつもりが「熱中酒など」とタイプミス。あろうことか「それ美味そうですね、飲んでみたいです」とノリノリな返事があってミスに気づき、顔から火が出る思いをしました。ぼうぼうですわ。なんなんだよ熱中酒って。スピリタスか。物書きとして、いや人としてちょっと恥ずかしすぎるだろう。何を考えているんだ俺は。しかしですね、こんなミスをしてもお客様にひとときの笑いを提供したという価値はあるわけです。って例えに持ち出した例が低レベルすぎますが（すみません）、たとえば右も左もわからない新人さんに仕事を教えたり、ミスの多い人にどうやってそれをなくしてもらおうかと考えるなかで、人は成長します。だからどんな人も「いていい」し、そう思って努力することが大事なんですよね。
今がそんなに元気じゃないという方向けにも、少し書いてみます。
無理強いはしませんけれども、「ここにいていい」「生きてていい」とまずは思ってみるのも良い選択です。それすらしんどいなら「OK」でもいいです。「ここにいていいのだろうか？」と疑問を持つことに一生懸命になってしまうと、どうしてもネガティブな材料ばかり目に止まってしまうことがあります。疑問のかたちをとっていますが、ベースの部分にあるのは「自分はここにいちゃいけないのでは」という思いなんですね。それが、ネガティブな材料と呼び合うようにして、心を下り坂に向かわせてしまうのですね。人生にはときどき、そうした暗い淵のほうに向かってしまうタイミングがあります。
「ここにいていい」「生きてていい」とまずは考えてみる。やってみるんですね。そうすることで、呼び合うようにして「いていい理由」「生きてていい理由」が、ぽろぽろと見つかってきたりします。たまに黒くくさった虫みたいに「ここにいていいのかな…」と思うことがあってもいいです。戻ってくれば大丈夫。その、戻るところの感覚をつかむためにも、この順行のタイミングで「ここにいていい」「生きてていい」と考えてみてはいかがだろうかと思います。考えることは、自分を救うこと。そしてあなたも十分わかっておいでかと思いますが、自分にしかできないアクションなんですよね。
翌12日は先日順行に転じた水星がしし座入りし、天王星が逆行を開始します。15日にはみずがめ座で満月も。少し動きの多い時期ですが、「そうか、こういう時期なのか。じゃあこうしよう」と見通しを立てておかれれば、振り回されすぎることはありません。今が元気な人も、そうでない人も、それぞれによい夏にしてまいりましょうね。
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