2019年7月8日、しし座で水星が逆行を開始します。途中、19日にかに座に戻り、そのままかに座で8月1日に順行に戻ります。
水星逆行、という言葉をご覧になって、反射的に「怖い」「嫌だ」と思われる方もいらっしゃるでしょうか。この水星逆行期間というのは、コミュニケーションが滞りやすい、物事がスムーズに進みにくいという性質を持っています。張り詰めたお気持ちで、やっとの思いで今というときを過ごしている方にとっては、砂粒のように小さな不安要素でも大きな岩のような驚異に感じられるでしょうし、絶対に排除したいと思われるのは無理もありません。
水星逆行は確かに通信・コミュニケーション・移動といったテーマにおいて滞りが生じやすいのは確かです。ただ、年に3回くらい起こる水星逆行のたびに書いておりますけれども、悪いことばかりが起こる凶の時期！というわけでは、決してないのですよね。「過去」に関わりがあることから、心残りがあることに再度挑戦できる機会がもらえたり、なつかしい人に再会したりといった出来事も生じやすいのです。状況による部分が多いので必ずとは申し上げられませんが、復縁のきっかけを掴まれる方もおられます（お別れになったご状況と、その後の行動によるので、必ずではありません）。そうした、決して悪くない部分だってあるのです。
水星逆行＝嫌なもの、と決めつけてしまうと、全部が嫌なもの、と見えてくることもあります。急にどうでもいい話をしますが、私は昨年、出張先でなぜかいい年こいてお化け屋敷に行くハメになったのですよ。いい年こいた編集者さんと4人で。どうして私がこんな目に。で、それが皆で1本の縄を持って中を進むというものだったのですが、いやーもう、語彙が絶滅しましたよね。どの扉を開けても何を見ても「ッギャアァアアアア＃＄＆★蠡％￥！！！！」という音しか口から出ませんでした。しまいには後ろを振り返るたびに編集者さんの顔を見て「ッギャアァアアアア＃＄＆★蠡％￥！！！！」と雄叫びを上げる始末。這うようにして出口にたどり着いたのち、編集者さんはその後3時間くらい暗い顔をして「あかりさん、俺の顔見るたびに叫んでた……」と言い続けていました。すまん。すまんがその髭面は心臓が口から3つ出そうなくらい怖かった。
私の絶叫エピソードはどうでもいいのですが「怖い時期！！」と思い込んでしまうと、見るものすべてをそう捉えてしまいがちです。良い面があったとしても、ほかに幸運があったとしても、気付く余裕なんかゼロになってしまうわけです。
だからこそ、私たちは占いに振り回されるのではなく「使っていく」ことが大事になります。そういう時期だとわかっていれば、怖くても心の準備ができます。思うにまかせないことがあって胸のなかが引っ掻き回されるような気分になっても、一瞬「そういえば」と思い当たることができます。それだけで、私たちは自分に立ち戻りやすくなります。今が怖くてたまらないという人も大丈夫、きっとおできになります。
賢明な読者の方はすでにお気づきかもしれません。お化け屋敷とわかっていても絶叫したお前が何を言うのだと……(∪ ´ω` ) いやはや、その、あれはあからさまに異常な事態であり、えっと……もう1回行っても絶叫する自信がありますね（説得力ゼロ）
それはともかく、山岸凉子さんの『白眼子』という漫画をご存知でしょうか。運命観相を行う異能の人「白眼子」を養女の視点から描いた作品です。運命とは何か、人生とは何かというものを考えるうえで非常に学ぶところが多く、折りに触れ読み返しているのですが、なかでも印象的なのが白眼子のこのセリフです。
災難をさけようさけようとしてはいけないんだ
災難は来る時には来るんだよ
その災難をどう受け止めるかが大事なんだ
（『白眼子』山岸凉子）
私の占いの師匠もよく言っていましたが、一生不幸なままの人もいなければ、一生幸運なままの人もいないのですね。幸不幸の総量というのは釣り合いがとれるようにできていて、そのときどきでどう受け止め、どう自分の人生に活かしていくかが問われるわけです。水星逆行期のようにハプニングの多い時期こそ、自分の人生を生きるためのレッスンの時期ととらえることもできるかもしれません。
だから、一見すると思わしくない出来事が起きたとしても、あんまり心配しすぎないようにやってまいりましょうね。
今回の水星逆行の特徴や過ごし方のコツは、ココロニプロロさまの記事にて書かせていただきました。まとめて言いますと、自分自身に立ち返り、かつ自分の枠を外して価値観の違う人たちと交流できるおもしろい時期、と言えるだろうと思います。すべて無料でご覧いただけますので、ぜひご参考にしていただけますと幸いです。
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