夏の終わりが少しずつ感じられ始めました。年をとるごとに、立秋を過ぎたあたりからのわずかな秋の気配というものに敏感になった気がします。若いころは9月くらいまで、暑くてたまらないという感覚があったような。年をとったがゆえの感傷なのか、思い出が美化されているのかはわかりませんが、敢えて追求せずに、たまには日記めいたことを書いてみようと思います。最近読んだ本のことなど。
城山三郎の『そうか、もう君はいないのか』と江藤淳の『妻と私』を再読しました。どちらも奥様に先立たれた夫が書き残した本です。『そうか〜』は児玉清の解説も含めて、『妻と私』は別の本で読んだ福田和也のエピソードも含めて、一つ一つのエピソードを胸に刻みつけるような思いで読んでいました。今後、どう生きていきたいのかを改めて考えながら。どうか、もう自分が迷わないように。
最近買ってよかったなと思った本が、MACOさんの引き寄せ本『すごいお願い』。引き寄せのブログで有名な方ですね。私はもともと引き寄せは得意なほうなのですが、大木ゆきのさんの本で、本当に不可能と思っていたことを実現しました。ですが、あまりにスピリチュアルにいきすぎると少し違和感を覚えてしまうほうです。それは決して悪いということではなく、ピンとくる/こないの程度問題なだけなんですが、引き寄せにはそのフィーリングがとても大切と感じます。ウソだろとか、無理だろとか思っていると引き寄せられないので、自分にしっくり来る方法を選ぶということですね。
MACOさんは(私がこんなふうに言うのは失礼かもしれませんが)スピリチュアルな発想はいまいち胡散臭く感じるけれど、引き寄せは興味があるという人にはすごく効く、しっくりと受け入れられると思います。海外の引き寄せ本を読んでもいまひとつ、だった人にも向くでしょう。とてもとても現実的でハッピーで、今のところ一番、人に教えたい本だと思っています。叶えたいお願いごとがある方はぜひ。
ネガティブでも叶う すごい「お願い」 本当に現実が変わる「引き寄せ言葉」と意識の使い方
- 作者: MACO
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2016/07/13
- メディア: 単行本
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発想をぐわんと変えて、不可能を可能にしてくれたきっかけの本は『宇宙は逆さまにできている』。大木さんの本を自分なりに噛み砕いて、はじめて自分なりの引き寄せができるようになった気が。今までもベースはできていたんですが、ひとつだけ苦手なジャンルがあったのです。大木さんはいろんな本を出されていますが、これが一番わかりやすかった。
小説も読んだ。 小池真理子の『KISS』、なんだかロマンティックな恋愛小説を読みたくなって。いろいろなかたちの、くちづけつながりの連作集。新幹線のなか、暮れなずむ富士山を横目にながめながら。
眉村卓『妻に捧げた1778話』。『そうか、もう君はいないのか』『妻と私』つながりで、やっぱりこういうテーマに思考が向かっているのかもしれません。文章というものを生業とする身として、こんなふうに生きることができたら。それなら自分の言葉で綴るべきですが、Amazonの紹介がとても素敵だったのでそのまま引かせていただきます。もう、胸がいっぱいすぎて。「また一緒に暮らしましょう」と言えることのすごさ。
余命は一年、そう宣告された妻のために、小説家である夫は、とても不可能と思われる約束をする。しかし、夫はその言葉通り、毎日一篇のお話を書き続けた。五年間頑張った妻が亡くなった日、最後の原稿の最後の行に夫は書いた―「また一緒に暮らしましょう」。妻のために書かれた一七七八篇から選んだ十九篇に、闘病生活と四十年以上にわたる結婚生活を振り返るエッセイを合わせた、ちょっと風変わりな愛妻物語。
他にも仕事関係でビジネス書、雑誌、料理本などなど。子どもの頃よりずいぶん稚拙な読書感想文をブログに残しながら、夏が終わっていきます。