今週のお題「人生に影響を与えた1冊」
「倚りかからず」も「自分の感受性くらい」も大好きです。言葉をつむぎ、ものを作り出すという職業について、どれだけこの詩が心の支えになったことか。
ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて
自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ
といった言葉に、どれだけ自分を戒めたことか。
でも敢えて挙げるなら、静寂という言葉が似合う装丁の『歳月』(花神社)のなかの「歳月」を選びます。早世した夫、三浦安信さんを思っての詩でしょう。つのる想いにも胸を打たれますが、最後の3行に思いをかけた私が、かつていました。
たった一日っきりの
稲妻のような真実を
抱きしめて生き抜いている人もいますもの
一日、ううん、一日もなかった。
それでも、信じていた。疑ってみることすら、思いもしなかった。迷うことなく人生を賭けた。結局、だめだったけれど、私にとっては真実でした。後悔がなかったわけじゃない、悲しい思いもたくさんしたけれど、真実を真実として選び取ったことで、今の私があるのだと思います。届かないと思うけれど、本当にありがとう。感謝しています。
ちなみに『歳月』を読んだあとに『茨木のり子の家』を読むとさらに彼女の世界観を味わえると思います。繰り返し繰り返し、眺めていたい本。かつてあった、たいせつな時間をなつかしむように。
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